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省エネ型業務用冷蔵庫の導入メリットと電気代削減シミュレーション

冷蔵庫の消費電力は日々の営業に直結する固定費であり、更新の判断は慎重になりがちです。
一方で、省エネ型への切り替えは長期の支出を抑える確かな手立てになります。
長野県内で厨房機器工事を行う株式会社まるきエム・シーとして、現場で見てきた導入の勘所を整理しました。
更新の適切なタイミングや計算の考え方を知り、次の一歩に役立ててください。

省エネ型に更新する狙いと効果の出やすい条件


省エネ型は圧縮機の制御や断熱性能の見直しにより、同等容量でも消費電力の平準化と低減が図られています。
開閉が多い厨房、高温加熱機器が近い配置、夜間も稼働が続く業態では効果が見えやすく、更新の優先度が上がります。
庫内温度のばらつきが大きい、ドアパッキンの劣化が進む、霜取り回数が増えるといった兆候は、年間の電力量を押し上げる要因です。
既存機の設置環境を点検し、放熱スペースや外気の影響を同時に整えることで、機器単体の性能を無駄なく引き出せます。
松本市や安曇野市のように寒暖差が大きい地域では季節で負荷が変わるため、運用面の見直しも合わせて検討します。
更新時は配電容量や既存配管の状態も確認し、据付後の維持管理がしやすいレイアウトに整えることが重要です。

比較項目
旧式機
省エネ型
温度制御
オン・オフ中心で変動が大きい
インバーター等で負荷に応じて細かく制御
断熱・気密
パッキン・断熱材の劣化が進みやすい
断熱強化・低放熱設計で外気影響が少ない
清掃性・保守
凝縮器に埃が溜まりやすい構造
前面着脱やフィルターで清掃負担を軽減
運用の柔軟性
庫内容量に合わせた微調整が難しい
仕込み量や営業時間帯に合わせて最適運転

「参照:経済産業省 省エネルギー対策」

電気代削減シミュレーションの考え方

現場で用いる試算は、年間使用時間×平均消費電力×電力単価で見通しを立てる方法が基本です。
平均消費電力は負荷の波を踏まえ、開店前の仕込み、ピーク時間、閉店後の保管という三つの時間帯の比率で重み付けします。
更新前後で庫内温度の安定や除霜運転の時間が変わるため、測定期間を同じ曜日構成でそろえると比較がしやすくなります。
同時に、搬入経路や設置環境の改善、パッキン交換や凝縮器清掃などの付帯作業を加えると、数字の再現性が高まります。
試算表は現場の実測に基づくため、メーター記録やデータロガーの値を根拠として残し、関係者間で共有します。
計算の前提が明確であれば、実績との差が出た場合も原因を特定しやすく、運用改善に結び付きます。

試算に使う主な入力項目

稼働時間:営業時間・仕込み時間・定休日を反映
平均消費電力:データロガー等の測定値の平均
電力単価:契約メニューと時間帯別単価
付帯改善:パッキン交換・設置環境の見直しの有無

「参照:経済産業省 省エネルギー対策」

法令・点検の基本とフロン回収への配慮

業務用の冷凍空調機器は、フロン排出抑制法に基づく管理が求められ、点検や漏えいの記録、廃棄時の回収が必要です。
更新に伴う撤去では、第一種フロン類回収業者による適正回収と、マニフェスト伝票の管理が欠かせません。
長期の省エネ効果を狙うなら、据付後の簡易点検の周期や清掃手順を現場の運用に合わせて定め、記録の様式を共通化します。
厨房の熱負荷や油煙の影響を受けやすい機器では、凝縮器の清掃と放熱経路の確保が点検の要になります。
法令順守と省エネ運用は両立し、日常点検の精度が高い現場ほど、電力のムダが早期に是正されます。
撤去から新設まで一連の流れを一括で管理すると、工期短縮とリスク低減にもつながります。

「参照:環境省 フロン排出抑制法」

運用メモ 交換後1か月は庫内温度の推移と除霜回数を観察し、稼働パターンに合わせて設定温度とファン制御を微調整します。
点検記録は日次と月次を分け、写真と合わせて保存すると、再現性のある省エネ運用に役立ちます。

長野県内での導入計画とレイアウトの考え方

松本市や安曇野市では、冬期の外気温の低さと夏期の厨房温度上昇の幅が大きく、季節に応じた放熱経路の確保が重要です。
搬入は道路状況や建物の共用部の使用ルールに従い、夜間や定休日を活用すると営業への影響を抑えられます。
既存什器との干渉や配管の取り回しを現地下見で確認し、清掃スペースと作業動線を確保します。
学校給食施設や福祉施設では、稼働停止時間の制約が大きいため、仮設保冷の手当てと段取りが鍵になります。
更新に合わせて電源容量やブレーカー構成の見直しを行うと、将来の増設にも対応しやすくなります。
設置環境の改善と運用の工夫を同時に行うことで、省エネ効果の立ち上がりを早められます。

「参照:長野県 環境・エネルギー情報」

導入までの流れと当社の対応範囲


現地調査では、設置環境、電源、搬入経路、既存機の状態を整理し、試算に必要な前提を共有します。
計画段階で、機器の仕様選定、据付位置、放熱・排気の経路、清掃アクセスを決め、図面に反映します。
撤去では産業廃棄物の収集・運搬と、フロン回収、マニフェスト管理まで一貫して対応し、記録を保管します。
据付後は試運転と初期点検を行い、温度・消費電力の確認と運用の指針をお渡しします。
株式会社まるきエム・シーは、長野県内で厨房機器工事、産業廃棄物収集・運搬、フロン回収まで対応しています。
更新の検討段階からご相談いただければ、現場の状況に合わせた具体的な計画をご提案します。

「参照:日本冷凍空調工業会」

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株式会社まるきエム・シー
〒390-0851 長野県松本市大字島内900-51
〒399-8203 長野県安曇野市豊科田沢4701-3
TEL:0263-72-5929 FAX:0263-72-1171
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